ボンザーは、サーフィンでいちばん誤解されているフィンシステムだ。フィンが五本並んでいるのを見て、みんなスラスターの亜種だと思う。違う。サーフボードの下で水を動かす、まるごと別のやり方であって、フィンは話の半分でしかない。
システム全体がどう働くのか、クラスターの各フィンをどうサイズ選びするのか、そしてボンザーのセンターフィンが、ガレージに転がっているシングルフィンとは似ても似つかない理由はどこにあるのか。順に話していこう。
ボンザーとは何か
ボンザーは、Campbell兄弟——MalcolmとDuncan——が1970年代初頭、カリフォルニアのオックスナードで生んだサーフボードデザインだ。単なるフィンセットアップではない。特定のボトムコンターと特定のフィンクラスターを対にして、一つのユニットとして働くように設計された、統合システムなのだ。
ボンザーのボトムには、胸の下あたりからテールまで走り抜ける深いダブルコンケーブが刻まれている。このコンケーブは飾りではない——水路だ。水はコンケーブへ入り、その中で加速し、テールのフィンクラスターを抜けて出ていく。
フィンクラスターは、この水路の内側に座る。ボンザー3(オリジナルのデザイン)なら、センターフィン一本にサイドランナー二本。ボンザー5なら、センターフィン一本にランナー四本——内側二本、外側二本だ。ランナーには、コンケーブの水路の角度に合わせたカントとトゥが付けられている。水流と喧嘩していない。水流の一部なのだ。
みんなが見落とすのはここだ。ボトムコンターとフィンは、一つのシステムである。フラットボトムのボードにボンザーフィンをねじ込んでも、ボンザーにはならない。ボンザーに普通のサイドバイトを差して、水路が働いてくれると期待することもできない。コンケーブは、特定のフィン位置へ、特定の角度で水を送り込むようにシェイプされている。フィンを替えれば、このデザイン全体を成立させている流体力学が壊れるのだ。
フィンクラスターはどうやってスピードを生むか
従来のサーフボードは水を押しのける。ボンザーは、ボードの下で水を加速させる。
ダブルコンケーブはベンチュリー管のように働く。水の通り道を絞ることで、流速を上げるのだ(庭のホースのノズルと同じ原理。口を絞れば、水は速く飛ぶ)。加速したその水がフィンに当たり、揚力を生む。フィンだけでなく、ボードのボトム全体がスピードを生む面になる。
サイドランナーは、三つの仕事を同時にこなしている。
- 水流をセンターフィンへ導く。ランナーはガイドベーンのように働き、コンケーブで加速した水をセンターフィンへ送り込む。これでセンターフィンは、単体で立っているときより劇的に効率よく働くようになる。
- レール沿いに揚力を生む。ランナーの一本一本が小さな水中翼だ。ボードがレールに入ると、噛んでいる側のランナーが上向きの揚力を生み、レールが掘れ込むのを、そしてボードがもたつくのを防いでくれる。
- 抗力を増やさずホールドを出す。ランナーはコンケーブの水路の内側に収まっていて、スラスターのサイドフィンのようにきれいな水の中へ突き出してはいない。だから、足される抗力は最小限のまま、ホールドだけが増える。その経路の水は、もともとボトムコンターが導いてきたものだからだ。
結果はこうだ。ボンザーは、シングルフィンより速く走り、スラスターより強くホールドする。パンピングではなく、ボトムコンターでスピードを生む。ドロップして、ラインを決めれば、ボードが勝手にターンの中で加速していく。あの努力を感じさせないドライブこそボンザーの署名であり、それは、どれか一本のフィンからではなく、システム全体が噛み合うことで生まれている。
ボンザーのセンターフィン vs 普通のセンターフィン
多くの人に必要なのは、このセクションだろう。ボンザーのセンターフィンと普通のシングルフィンを並べてみると、ボンザーのフィンは小さく見える。サイズが足りていないように見える。このボードには、これでは足りないだろう、と。それこそが設計なのだ。
なぜ小さいのか
普通のシングルフィンは、何もかもを一本でやる。ホールドも、ドライブも、ピボットも、ボード全体の直進安定性も、全部その一本の仕事だ。単独で働くからこそ、大きくならざるを得ない。9'0"のログに9"から10"のセンターフィンが要るのは、テールが流れ出すのを止めているのが、その一本だけだからだ。
ボンザーのセンターフィンには、助けがある。横方向のホールドとレールの食いつきはサイドランナーが受け持つ。ドライブと加速はコンケーブの水路が生む。センターフィンが受け持つのは、ピボットと直進安定性だけ——残りはランナーとボトムコンターの仕事だ。だから小さくできる。ずっと小さく。
単体なら7.5"から8"のシングルフィンを積むはずのボードが、ボンザーのセンターフィンなら6.5"から6.75"で足りたりする。フィンのサイズが足りないのではない。普通のボードがシングルフィン一本に背負わせている仕事を、システムがやってくれているのだ。
テンプレートの違い
ボンザーのセンターフィンは、普通のシングルフィンとはアウトラインからして違う。ベースと高さの比率が低い——同じ高さの普通のフィンと比べると、縦長で細身ということだ。シングルフィンのセットアップでドライブを生んでいる幅広のベースが、ここでは要らない。ドライブはコンケーブとランナーが生んでいるからだ。センターフィンの仕事はピボットの支点と方向のコントロールだから、スリークに徹していられる。
レイクはおおむね中庸だ。ノーズライダー用のピボットフィンほど立ってはいない(あちらはノーズライドの間、テールを錨のように留める必要がある)。パフォーマンス系のシングルフィンほど寝てもいない(あちらはターンの弧を引き伸ばす)。ボンザーのセンターフィンがその中間に座るのは、ターンの感触を決めているのがシステム全体だからだ。センターフィンに求められるのはレスポンスであって、支配ではない。
フレックス
ボンザーのセンターフィンは、サイズの割に硬めに作られていることが多い。普通のシングルフィンでは、フレックスがターンの中でエネルギーを蓄えてはリリースする——フィンに荷重すると曲がり、そして跳ね返る。ボンザーでは、その蓄積とリリースがシステム全体で起きる。コンケーブも、ランナーも、センターフィンも、全員で受け持つのだ。硬めのセンターフィンの方が反応を読みやすいのは、フレックスの挙動がより多くの面に分散しているからだ。
みんながやりがちな間違い
いちばん多い間違いがこれだ。ボンザーのボックスに、普通のシングルフィンを差してしまう。物理的には収まる。ボードも一応は走る。だが普通のシングルフィンは、乱されていない水流の中で働くように設計されたものだ。ボンザーのダブルコンケーブは、加速され、水路で整えられた水を、そのフィンボックスへ送り込んでくる。普通のフィンのテンプレート——広いベース、別物のフォイル、別物のフレックス——は、その流速と角度に合わせてシェイプされていない。きれいな流れの代わりに乱流が生まれ、ボンザーをボンザーたらしめているスピードとドライブを、そっくりそのまま失うことになる。
システムが想定しているフィンを使おう。True AmesはCampbell兄弟のボンザーセンターフィンを正しいテンプレートで作っている。ボックスに収めたいのは、それだ。
センターフィンのサイズ選び
True Amesのボンザーセンターフィンには、6.0"、6.5"、6.75"、7.0"の四つのサイズがある。選び方は素直で、基本はボードの長さで決まる。
基本ルール
- 6.0" — 短いボンザー。目安は5'4"から6'0"。フィッシュ系のシェイプ、小波用ボンザー、システムから目一杯のルースさを引き出したいコンパクトなボードに。
- 6.5" — ミッドレンジ。目安は5'10"から6'6"。もっとも汎用性のあるサイズで、パフォーマンスショートボードからファンシェイプのボンザーまで、何にでも働く。
- 6.75" — 大きめのミッドレングスやステップアップ。目安は6'4"から7'2"。サイズのある波や幅のあるボードで、センターフィンにもう少し仕事をさせたいときのホールドを足してくれる。
- 7.0" — 長いボンザー。7'0"から上、ミッドレングス、ロングボード、ガン。ボードの長さと質量に釣り合うコントロールを保つのに、一番大きなセンターフィンが要るときに。
調整
波のサイズは効いてくる。そのボンザーで乗るのが主に頭オーバーの波なら、サイズを上げよう。波にパワーがあるとき、大きめのセンターフィンが足してくれるホールドはありがたい。小さくてトロい波ならサイズを下げる。波のエネルギーが薄いときは、小さめのセンターフィンが、システムをルースで反応の良いままに保ってくれる。
体重は二の次だ。重めのサーファーにはホールド確保のため大きいフィンが要ることの多いシングルフィンと違って、ボンザーのシステムはホールドをクラスター全体に分散する。200ポンドのサーファーがボンザーに乗っても、シングルフィンのときのように二サイズ上げる必要はない。増えた荷重はランナーとコンケーブが受け持つ。ボードの長さからの推奨より一つ上げれば、たいてい足りる。
迷ったら6.75"。レンジの真ん中で、いちばん幅広いボンザーに働く。あとから替えればいいだけの話だが、6.75"が外れることはめったにない。
サイドバイトのサイズ選び
ボンザーのサイドバイトには、2.37"と2.75"の二種類の高さがある。センターフィンの両脇、コンケーブの水路の内側に座る、カントの付いた小さなフィンのことだ。FCS対応で、ソリッドファイバーグラス製。
2.37"サイドバイト
小さい方の選択肢。使うのはこんなときだ。
- ボードが6'6"未満
- ボンザーをもっとルースで、スケートっぽい感触にしたい
- 乗るのは主に小波からミドルサイズ
- ボンザーのスピードはそのままに、システムをシングルフィン寄りのルースさへ振りたい
2.75"サイドバイト
大きい方の選択肢。使うのはこんなときだ。
- ボードが6'6"以上
- ボンザーシステムから目一杯のホールドとドライブが欲しい
- 乗るのはパワーのある波で、チャネル効果をフルに使いたい
- ボンザーのスピードはそのままに、システムをスラスター寄りのホールドへ振りたい
サイドバイト vs ランナー
二本組のサイドバイトセットのほかに、ボンザーは四本のランナーを組むこともできる。センターフィンの周りに小さなフィンを四本並べた、ボンザー5の構成だ。ランナーはサイドバイトより長く、背が低い。コンケーブの水路効果をさらに先まで伸ばし、ボトム沿いの水流をより途切れのないものにしてくれる。
ランナーはサイドバイトよりドライブとスピードが出る。そのぶんボードの方向性は強くなる——素早い向き変えは難しくなるが、腹をくくったターンの中では、より速く、より力強い。長く引くボトムターンでボンザーを走らせ、スピードの生成を何より優先したいならランナー。機動性と素早い切り返しが欲しいなら、それをくれるのはサイドバイトだ。
当店のボンザーランナーセットは、ソリッドファイバーグラスの四本パック、FCS対応だ。
組み上げる
ボンザーのセットアップは、その場の思いつきで組むものではない。決まった部品同士が噛み合うように設計されたシステムだ。手順はこうなる。
- 自分のボードがボンザーであることを確かめる。ダブルコンケーブのボトムコンターと、ボンザークラスター用に配置されたフィンボックスが必要だ。フィンボックスが五つあるボードが全部ボンザーなわけではない——大半はスラスター/クアッド兼用ボードだ。本物のボンザーは、ランナーのボックスがセンターフィン寄りに置かれ、コンケーブの水路に合わせて角度が付いている。
- センターフィンのサイズを決める。ボードの長さから、上のガイドの通りに。迷うなら6.75"から。
- サイドバイトかランナーかを選ぶ。汎用性と素早い反応ならサイドバイト。ドライブとスピードを取り切るならランナーだ。
- サイドバイトのサイズを決める。ボードの長さと波のサイズから。短めのボードと小波なら2.37"、長めのボードとサイズのある波なら2.75"だ。
初めてのボンザーを組んでいて、どの組み合わせでいくか決めかねているなら、店に寄ってほしい。ボードを見ながら、コンケーブの深さとボードの寸法にフィンクラスターを合わせていこう。フィン選びがボンザーで他のどのフィンシステムより効いてくるのは、デザイン全体が統合されているからだ。正しいフィンはボトムコンターの持てる力を全部引き出す。間違ったフィンは、それを無駄にする。
ボンザーフィンを買う
当店では、True Amesのボンザーフィンをフルラインで扱っている。
- ボンザーセンターフィン(6.0"〜7.0") — Campbell兄弟のテンプレート、全六色
- ボンザーサイドバイト2.37"(FCS) — 短めのボード、よりルースな感触のための小さい方のサイドバイト
- ボンザーサイドバイト2.75"(FCS) — 大きめのボード、より強いホールドのための大きい方のサイドバイト
- ボンザーランナー4本セット(FCS) — ボンザー5構成のためのフルランナーセット
